株式会社ダイナ楽器|長野から世界へ届ける匠のエレキギター製造技術

半世紀を超える製造の蓄積と一貫生産の仕組み

長野県茅野市に構える自社工場では、木材の加工から塗装、組み立て、出荷前の最終検査まですべての工程を社内で完結させている。外部への委託を挟まないことで、各段階の精度を直接コントロールできる体制が根づいた。50年以上にわたるエレキギター製造の経験は、素材選定や乾燥管理といった目に見えにくい部分にも反映されている。世界的な楽器ブランドからのOEM受注が長く続いている事実が、その製造精度を裏づけている。

個人的には、塗装から検査まで同じ屋根の下で一気通貫に流れるラインの密度が印象的だった。熟練の検査担当者が最終段階で1本ずつ状態を確認し、ネックの反りや弦高のばらつきまで数値で管理している。こうした検品の厳しさについて「海外ブランドの担当者が工場を視察して驚いた」という話も耳にする。各工程に設けられたチェックポイントの数は、一般的なギター工場と比較しても多い。

音楽シーンの変化に応じた製品開発への挑戦

株式会社ダイナ楽器は受託製造だけにとどまらず、独自の音響特性研究やデザイン開発にも資源を振り向けている。プレイヤーが求めるサウンドの傾向は年々移り変わるため、業界のトレンド情報を社内で定期的に共有し、設計段階へフィードバックする仕組みを運用中だ。部門をまたいだ意見交換が日常的に行われており、木工チームと電装チームが同じテーブルで試作の方向性を議論する場面も珍しくない。この横断的な連携が、単なるOEMメーカーとは異なる提案力につながっている。

近年リリースされたモデルでは、従来とは異なるボディ材の組み合わせを試み、中域の太さと高域の抜けを両立させた仕様が一部のギタリストの間で話題になった。「弾いた瞬間にレンジの広さが分かる」という声がSNS上で散見される。創業期から続く職人の手感覚と、CNCルーターによる精密切削の併用が、こうした新しい音づくりの土台になっている。茅野の工場から出荷されたギターが海外のステージに立つケースも増えてきた。

未経験からでも育つ現場主導の技術習得

入社時点で楽器製造の経験がなくても、段階的に技術を身につけられるプログラムが用意されている。ベテラン職人がマンツーマンで指導にあたり、座学ではなく実際の工程に触れながら覚えていくスタイルを採用。一人ひとりの習得ペースに合わせた計画を組むため、焦らずに基礎を固められる環境が整っている。現場で生まれた疑問はその場で解消できるよう、上下関係にとらわれないフラットなやり取りが根づいている。

ある20代の社員は入社2年目でネック成形の主担当を任されるまでになったという。「最初は木を削ることすら怖かったけど、先輩が横で見てくれるから思い切ってやれた」と本人が語っていたエピソードが残っている。技術の伝承だけでなく、改善提案を積極的に拾い上げる風土があり、若手発案の治具が実際のラインに導入された実例もある。

働き続けやすさを支える待遇と職場の空気

完全週休2日制に加え、年間およそ5ヶ月分の賞与が支給される待遇面は、製造業のなかでも手厚い水準にある。社会保険は全項目を完備しており、経済的な不安を減らしたうえで長期的にキャリアを築ける土台が整備されている。20代から40代まで幅広い世代が在籍し、服装や髪型に関するルールも最低限に抑えられている。自分らしいスタイルのまま働けるという点を入社の決め手に挙げるスタッフも少なくないようだ。

有給休暇の取得率についても積極的に促進しており、連休と組み合わせてまとまった休みを確保する社員が多いと聞く。安全衛生面では定期的な職場環境の見直しが行われ、粉塵対策や換気設備のアップデートにも継続的に投資している。「ものづくりの現場なのに空気がきれい」と感じる来訪者もいるという話は、地味ながら日々の管理の積み重ねを示している。株式会社ダイナ楽器が掲げる社員の幸福度向上は、こうした具体的な施策の集合体として機能している。

長野 製造

ビジネス名
株式会社 ダイナ楽器
住所
〒391-0011
長野県茅野市玉川3602-1
アクセス
TEL
0266-79-4210
FAX
営業時間
定休日
URL
https://dyna-music.com