バルーンの大会で優勝した人が操縦する
競技用の気球で頂点に立った経験を、遊覧飛行に注いでいる人がいる。十勝空旅団を率いる篠田博行さんは、2019年の第46回上士幌バルーンフェスティバルで優勝したパイロットだ。風を読み、わずかな上昇気流や地表の温度差を手がかりに高度を操る技術は、競技の現場で磨かれてきた。その腕が、早朝の帯広の空で遊覧飛行の安定感を支えている。
気球は自分でアクセルを踏んで進む乗り物ではなく、風の層を選びながら進路をつくっていく。だからこそ操縦者の読みがそのまま空の時間の質につながる。
遊覧飛行一本で開いた、空の旅舎
篠田さんは「十勝空旅舎」を遊覧飛行専門として開業し、その歩みは十勝毎日新聞にも取り上げられた。帯広近郊の空を一年を通して飛び続けており、季節ごとに表情を変える十勝平野を上空から見せている。
フリーフライトだけでなく、ロープでつないだまま上下する係留のフライトにも対応している。イベント会場での体験会や、福祉施設での係留といった相談も受けており、飛ぶ場面の幅は広い。
夜明けの現場を、何人もの手で回す
気球の運航は、操縦者ひとりでは成り立たない。離陸地点の設営から、空を追いかける追跡車両の運転、着陸後の回収まで、地上のスタッフが段取りを回している。搭乗者の荷物を追跡車両で預かり、着陸した場所まで運ぶのもその役割だ。
フライトの様子は地上と空の両方から撮影され、後日LINEなどで送られてくる。乗った本人が撮り逃した瞬間も、記録として手元に残る仕組みだ。
十勝空旅団では、この早朝の現場を手伝うパート・アルバイトのスタッフも募集している。会員には会社員や公務員、主婦、学生まで加わっていて、連絡は代表携帯の090-6444-0085で受け付けている。


