林業の担い手不足に向き合う京都・南丹市の現場から
京都府南丹市では、森林管理の現場で従事者の減少と高齢化が深刻になっている。一般社団法人美山森林保全協議会は、こうした状況のなかで間伐や植林、下草刈りといった森林整備を担いながら、新たな人材の受け入れに力を入れてきた。公共工事を含む京都府内の森林保全案件を請け負い、放置されがちな山林の機能回復に取り組む。やる気と誠実さがあれば経験不問で門戸を開いており、業界未経験からの参入を前提とした組織運営を行っている。
個人的には、少人数の法人がここまで明確に「未経験歓迎」を打ち出している点が印象的だった。社員5名という規模ながら、チェーンソーや重機操作の資格取得費用を全額法人負担としている。30代の若手が中心メンバーで、現場では先輩スタッフがチーム体制で作業を進めるため、初日から一人で放置されるような状況にはならない。建設業界の経験者であれば、現場管理や安全確認の知識をそのまま活かせる場面も多い。
週休2日を基本に、稼ぎたい人には週6日も相談可
完全週休2日制をベースにしつつ、収入を増やしたい人には週6日勤務の相談にも応じている。残業がほぼ発生しないため、日中の作業が終われば自分の時間を確保しやすい。現場への直行直帰が認められており、事務所を経由する必要がないぶん移動のロスが少ない。普通自動車免許があれば応募でき、AT限定でも問題ない。
「髪型もピアスも自由で、見た目のことを気にしなくていいのが楽」という声が目立つ。制服は法人から貸与されるため、作業着を自前で揃える出費もかからない。身だしなみに制約がないのは林業の現場ならではの合理性だろうし、5名の少数組織だからこその柔軟さでもある。何でも気軽に相談できる距離感で日々の業務が回っているという。
月給26万2,000円〜35万円、賞与は年2回
給与は月給262,000円から350,000円の幅で設定されており、年2回の賞与と昇給制度がある。資格を取得して専門性が上がれば、より高度な業務を任されるようになり、それが収入に直結する仕組みになっている。社会保険は完備。長期的な生活設計を立てやすい条件が揃っている。
たとえば入職後にチェーンソーの資格を取り、翌年には重機操作の免許を取得するといったステップを踏む社員もいる。費用はすべて法人が持つため、自己負担ゼロでスキルの幅を広げられる。取得した資格の数や現場での習熟度が評価基準に組み込まれているので、努力の方向性が見えやすいと感じる人も多い。
季節ごとに変わる山の表情のなかで働く日常
春の植林、夏場の下草刈り、秋から冬にかけての間伐と、作業内容は季節によって移り変わる。一般社団法人美山森林保全協議会の現場は南丹市の山間部に点在しており、体を動かしながら四季の変化を直に感じられる環境にある。適切に手入れされた森林は水源涵養や土砂災害防止の機能を発揮し、地域の暮らしを支えるインフラとしての役割を果たす。森林整備という仕事そのものが、目に見えるかたちで地域に還元されていく実感がある。
「デスクワークから転職して、最初は体力的にきつかったけど半年で慣れた」という声もある。都市部とは異なるペースで一日が進み、作業後の疲労感にも独特の充足がある。健全な森を次の世代に渡していくという目的意識が、日々のモチベーションになっているスタッフは少なくないようだ。安全装備の着用や道具の取り扱いは基礎から教わるため、山仕事が初めてでも段階的に現場に馴染んでいける。


